焼肉の大同門 社長ブログ

6年前から大阪の老舗焼肉チェーン「大同門」の社長をしています。その前は、IT企業の専務>別のIT会社の起業>同時通訳者>大阪府知事通訳。畑違いでも経営という点では共通します。経営や起業、プライベートも含めて書いてます。

コミュニティの一員であることの意識が今こそ必要--シチズンシップ教育

アメリカにいる息子の声が聞きたくて、この週末に「電話できる?」とメッセージしたら「ダイニング・ホール(学校の食堂)の掃除をしているから忙しい」と返事が帰ってきました。少し後でようやく電話がつながったので、内心なにか悪戯でもして罰として掃除させられてんじゃないのと思って、食堂の掃除について聞いたら、それぞれの寮が持ち回りで掃除をしていて今週は自分の寮の順番だったと説明してくれました。

だんなにこの話をしたところ、「コミュニティにおけるCitizenship(シチズンシップ)ということをしっかりと教えてるんだな」とのコメントだったので、興味をもってシチズンシップという言葉を調べてみました。(ちなみに、だんなはアメリカ人です)

シチズンシップとは、市民権、市民としての身分という意味です。欧米では、コミュニティを構成する一人ひとりに与えられた地位身分をもつものは、権利と責任も平等にあると考えており、シチズンとして、他人を尊重したり、個人の権利と責任、人種・文化の多様性の価値など、社会の中で円滑な人間関係を維持するために必要な能力を見つけるためのシチズンシップ教育を重要な教育として捉えています。アメリカでは、連邦政府からこの教育について補助金もでるようです。

自分たちが使う食堂を、誰かが掃除してくれるのではなく、自分たちの責任で清潔な場所にしておく。コミュニティを使う権利に伴う責任。これを実体験の中から教え込むというのは、とても素晴らしいことだと思いました。

ダイバーシティがさらに進む日本社会に生きる私たちにも、大変必要な教育ではないかと思います。