焼肉の大同門 社長ブログ

6年前から大阪の老舗焼肉チェーン「大同門」の社長をしています。その前は、IT企業の専務>別のIT会社の起業>同時通訳者>大阪府知事通訳。畑違いでも経営という点では共通します。経営や起業、プライベートも含めて書いてます。

その「無理です」は本当に無理なのか

日曜日のお昼、かねてからチェックしたかった家の近所の十割蕎麦のお店に行きました。

ランチのみのメニューで、せいろに天婦羅がついて1850円。天婦羅は、牡蠣、海老、野菜ということ。せっかくのおすすめランチということで是非試してみたかったのですが、私は体質的に牡蠣が食べれません。そこで、サービスの女性に牡蠣が食べれないので牡蠣を何かに変えていただくことは可能でしょうかと聞いてみました。

すると、「無理です」との返事。

続いて、「牡蠣が2つ入っているので、牡蠣を食べないとあとは、海老と野菜2つだけをお出しすることになります」とのこと。

「牡蠣を海老とかに変えることはできないのでしょうか。」とねばってみましたが、

「できません」とたてつくしまもない。

あきらめて、私は九条ネギそばにしました。。

我々が食べているときに、一人の男性が入店されて後ろのテーブルに座られました。連れを待たれている様子。

すると、さっきのサービスの女性が、「お連れ様はあと何分ぐらいで来られますか。」と聞きに行きました。男性が、あと10分ぐらいだと思いますと答えると、「うちは10分以上待つのは禁止させていただいているんです」との返事。

一瞬あっけにとられた男性が、「ちょっと連絡してみます」と答えてました。

ところがその横のテーブルの男性は食事終わってからスマホをいじって10分以上はお席に座られていました。

 

この店の「無理です(インポッシブル)」は、不可能なことではなく、ただ単に「したくない」ということでしょう。もちろん、すべてのお客様の要望を聞くことは不可能であり、お店としてもどこかで線を引くべきです。できないことはできないとはっきりとお伝えすることは必要です。ただ、それをどのようにお客様に伝えるかで、お客様側からみたその店での飲食体験は激変します。いらっしゃいませはすぐに言えるようになる。でもそれだけではホスピタリティある接客とはいえない。

このようなことが現場でおこらないように、うちももっとみんなでホスピタリティを勉強せねばと思いました。