焼肉の大同門 社長ブログ

6年前から大阪の老舗焼肉チェーン「大同門」の社長をしています。その前は、IT企業の専務>別のIT会社の起業>同時通訳者>大阪府知事通訳。畑違いでも経営という点では共通します。経営や起業、プライベートも含めて書いてます。

社長になりたい人を社長にしてはいけない

社長になりたいとすごく思っている人を社長にするのは大変危険だと思ってます。

なぜかというと、そのような人は往々にして、社長になること自体が目的で、経営を執行する準備ができていない場合が多いと思われるからです。

私自身も30初めまで「社長」というものになりたかった時期があります。

もちろん、社長のもつ責任や経営で何をしなければならないのかなどはわかってません。親の会社をみながら、自分だったらこんな会社にできる、とか、自分であれば今の社長よりももっと先進的で新しいことができるとか、甚だ傲慢なことをお腹の中でぐるぐると思っていたわけです。

今から考えると、あのときの私を社長にしていたら、その会社は可哀想だったなぁということ。社長として責任の重さの認識やその重さを背負い込む覚悟もできてませんでした。しばらくして、「ごめんなさい〜」とギブアップしてたかもしれません。

その後起業して念願の「社長」になったわけですが、

そこでようやく、社長なんて「足りないこと」「できないこと」だらけだということに気がついたわけです。ないないづくしの中で、いかに利益を出せる会社を作っていくか。ほんと経営なんてかっこいいことってあまりありません。

社長になりたいのであれば、「苦労せよ」、「責任の重さを痛感せよ」といっているのではありません。あなたはなぜ社長になりたいのでしょうか。社長という肩書きに憧れているのでしょうか。それとも、肩書きにまとう「パワー(権力や金)」が欲しいのでしょうか。そうであれば、そんな簡単なものじゃないですし、社長という肩書きは「トロフィー」でもないので、やめておくべきです。それでは従業員が不幸になり、その結果会社が不幸になります。

そうではなく、社長として達成したいことがあるんだというのであれば、自ら起業してすぐに社長としてやればよいだけで、別に誰かが社長にしてくれるのを待つ必要はありません。

極論ですがそういう意味では、社長になるのを嫌がっているぐらいの人が社長になったほうがよいかもしれません。社長の仕事の大変さを知っているからです。