アサヒビールによる「なだ万」買収は成功するのか
創業184年の老舗料亭「なだ万」がその株式の51.1%を12月にアサヒビールに売却されるそうです。
他人事じゃないなぁと思いながらYahooニュースの記事を読みました。
8年ほど前になりますが、私の父が創業者である焼肉の「大同門」にも同じことが起りました。
大同門は今年で創業46年の老舗焼肉チェーンです。日本初の焼肉チェーンでもあります。
大阪での知名度は非常に高く、いっときはミスタードーナツについで、大阪での知名度2位という時代もあったそうです。
それが8年前に、民事再生を申請、あるところに買収されました。買収先から社長や役員が送られ、経営権はそちらにうつりました。
自分の親たちが長い年数を使って作り上げてきたブランド、ともに育ってきたブランドが、他人に渡るのを見るのは本当に辛かったです。
今回、なだ万のケースも同じで、現経営者は残るものの実際の経営権はアサヒビールにうつるようですね。
アサヒビールさんが、どのように老舗料亭をターンアラウンドできるのか。
正直言って、外食ビジネスは難しい!
とくに老舗だと余計に難しい。
老舗のノウハウは、マニュアルに書かれてないです。ノウハウは実はそこにいる人たちそのものです。
もしアサヒビールからなだ万に派遣される人が、数字とパソコンで資料を作ることが仕事の人たちであれば、
かなり苦労するんじゃないかと思います。
新しい経営者や幹部社員がどれだけ腕をまくって火中の栗を拾おうとするのかが肝でしょうね。
うちを買収した先は外食を専門としているところではなかったので、飲食店の経営には苦労したようです。
それもあって運よく3年弱前に手元に戻すことができました。本当に、不幸中の幸い。。
老舗ブランドが大手企業に呑み込まれることは、これは経営判断のひとつにしかすぎません。
しかし、それを活かすも殺すも、これは経営手腕。
せっかく手元に戻った大同門という老舗ブランドを、紆余曲折あったけど残った社員、
戻ってきてくれた社員、そして復活をサポートしてくれるスタッフと一緒に復活させることが
私の使命です。この「なだ万」の記事は、そんな中で、新たに自分の決意を固くさせるものでした。