焼肉の大同門 社長ブログ

6年前から大阪の老舗焼肉チェーン「大同門」の社長をしています。その前は、IT企業の専務>別のIT会社の起業>同時通訳者>大阪府知事通訳。畑違いでも経営という点では共通します。経営や起業、プライベートも含めて書いてます。

木曽路の松坂牛偽装に思うこと

しゃぶしゃぶレストランチェーンの木曽路が松阪牛と偽って無銘柄牛を提供していた

というニュースが世間をにぎわして、また「偽装!?」という感じになってます。

3店舗の料理長が、利益を出すためにやったという話をしているそうですが、

これって、結構あり得る話です。レストランでは、原価率は大事なKPIです。

多分、原価率を守ることが、料理長の評価に反映されてたんでしょう。

現在、牛肉の仕入れ値段がとっても高騰しているので、

苦肉の策として、料理長がやっちゃたんじゃないでしょうか。

 

「やってはいけないこと」と「やってもいいこと」との区別がつかなくなるって

恐ろしいことですが、結構いろいろなところで起こっているんですよね。

会社の売上上げるために、水増し要求しちゃったとか、架空の売上作ったとか、

上場企業で社長が横領したとか、みんな冷静に考えると「やってはいけないこと」なのにやってしまっているんですよね。

 

木曽路の店長たちも、目の前の短絡的な利益を見るのではなく、

今回の偽装がお客様に嘘をついていることであり、

またそれが発見されたら「信用」という、

得るには時間がかかり、失ったら取り戻すのが本当に大変なものを

犠牲にすることになるのだと思えていたら、

今回このようなことにはならなかっただろうと思います。

忙しいという漢字は”心を亡くす”と書きますが、数値に追われて忙しいと、まさに心を亡くす状態になりがちです。そんなときは、一歩ひいて、物事の本質から「解」を求められるようにしたいものです。