焼肉の大同門 社長ブログ

6年前から大阪の老舗焼肉チェーン「大同門」の社長をしています。その前は、IT企業の専務>別のIT会社の起業>同時通訳者>大阪府知事通訳。畑違いでも経営という点では共通します。経営や起業、プライベートも含めて書いてます。

どんな提案者の企画を採用すべきか

うちの会社でも企画提案というのはしょっちゅう行われています。その企画を採用するかどうかは、企画内容そのものはもちろんですが、提案者がどれだけ自分の企画に責任を持って提案しているかも重要な要素だと思ってます。

提案者の責任意識は、ある程度企画に見ることができます。ダメな一例をあげると、コンサルタント型の提案。よくコンサルタントがやるように、情報は大盛りです。他ではこういうのがこれだけ流行っている。うちではやってない。だからやったら成功するはずだという三段論法です。ところが、それが自社にあったものかどうかという深い検証はない。また、本人は企画者に徹しており、実行者は別におくパターンも結構あります。実行にこそ成功するか否かの境目があるというのに。このようなタイプの企画を通してしまうと、失敗しても、提案者は実行者の責任にして、自分の企画はよかったが実行部隊がわるかったと言い訳をいいかねません。

または、やってみないとわからないから自分を信じてほしいという教祖型の提案もあります。成功の仮説もたてれないのであれば、その仮説をどのように実現すれば成功できるのかも実際のところ深く考えていないため、企画の実現はまさに運次第というわけです。こういう提案は、結局成功させるという責任感が欠如しているため、成功の確率が低くなります。

企画提案における責任とは、必ず成功させると約束することではなく、成功の勝率を高めていく努力をし続ける覚悟を持っていることだと思います。そこがある提案者には、思い切ってまかせ、よしんば失敗してもそこから学んでもらうのが良いと思います。

もちろん、ビジネスにおいての企画なんて、すべて成功することはありません。成功は多くの失敗から生まれてくるものです。ただ、ビジネスに身をおくものとしては、成功の確率、つまり勝率をどうやってあげていくかということを常に追求すべきです。

 

 

 

社長になりたい人を社長にしてはいけない

社長になりたいとすごく思っている人を社長にするのは大変危険だと思ってます。

なぜかというと、そのような人は往々にして、社長になること自体が目的で、経営を執行する準備ができていない場合が多いと思われるからです。

私自身も30初めまで「社長」というものになりたかった時期があります。

もちろん、社長のもつ責任や経営で何をしなければならないのかなどはわかってません。親の会社をみながら、自分だったらこんな会社にできる、とか、自分であれば今の社長よりももっと先進的で新しいことができるとか、甚だ傲慢なことをお腹の中でぐるぐると思っていたわけです。

今から考えると、あのときの私を社長にしていたら、その会社は可哀想だったなぁということ。社長として責任の重さの認識やその重さを背負い込む覚悟もできてませんでした。しばらくして、「ごめんなさい〜」とギブアップしてたかもしれません。

その後起業して念願の「社長」になったわけですが、

そこでようやく、社長なんて「足りないこと」「できないこと」だらけだということに気がついたわけです。ないないづくしの中で、いかに利益を出せる会社を作っていくか。ほんと経営なんてかっこいいことってあまりありません。

社長になりたいのであれば、「苦労せよ」、「責任の重さを痛感せよ」といっているのではありません。あなたはなぜ社長になりたいのでしょうか。社長という肩書きに憧れているのでしょうか。それとも、肩書きにまとう「パワー(権力や金)」が欲しいのでしょうか。そうであれば、そんな簡単なものじゃないですし、社長という肩書きは「トロフィー」でもないので、やめておくべきです。それでは従業員が不幸になり、その結果会社が不幸になります。

そうではなく、社長として達成したいことがあるんだというのであれば、自ら起業してすぐに社長としてやればよいだけで、別に誰かが社長にしてくれるのを待つ必要はありません。

極論ですがそういう意味では、社長になるのを嫌がっているぐらいの人が社長になったほうがよいかもしれません。社長の仕事の大変さを知っているからです。

 

 

成功する人に見られる「グリット」という要素

「グリット(grit)」というのは、勇気や決意、やりぬく性格の強さとかを意味する言葉ですが、これが成功者に共通する要素として紹介されることが最近多くなっているような気がします。

そういえば、2010年のコーエン兄弟の映画にTrue Grit(邦題「トゥルー・グリット」、そのまんま、、)というのがありました。これは少女が父親殺しのかたき討ちで犯罪者を追跡するという映画で、確か 昔の映画のリメイク。主人公たちの勇気とかぜったいやるぞというようなところを表しているよいタイトルだと思います。(ただし、カタカナのままの日本語 じゃ、ちょっと伝わらないですよね。。。)

フォーブスForbes.com)でも、「グリット」をcourage(勇気)、conscientiousness(誠実性)、long- term goals and endurance(長期目標の設定と忍耐)、resilience(回復力), excellence vs perfection (完璧であることでなくエクセレンスを常に追求)という5つの側面から解説してました。これからみても、「グリット」って、「人間力」の一つなんでしょう。今までは成功するための知識面やスキル面が重要視されてきましたが、ようやく本質の部分、つまり「人間力」を高めることの必要性が問われる時代になったのではないかと思います。

「グリット」というものに改めて注目させるきっかけになったのがAngela Lee DuckworthさんのTedTalkと いわれます。彼女はトークの中で、成功と生まれもった才能と知能は関係ないといってます。生まれつき素晴らしい才能や知能を持っているにも関わらず、十分 な結果が得られなかった人はたくさんいるが、それはただ単に、その才能・知能を伸ばすための長期的な、継続的な努力が足りなかっただけなのだと。

やっぱり、「継続は力なり」なんです。

燃え尽きないこと

長く自分の会社を創業し経営していると、途中、「もうやめたい」と思う時が誰でもあると思う。

ベン・ホロウィッツの”Hard Things”に書かれているのと同様、事業の大小の差こそあれ、

会社を経営するということは、胆力がないとできないほどの辛苦の道である。

安定した微風の中での飛行はなく、常に乱気流の中での飛行が経営だ。

最近よく思うのが、創業経営者としては燃え尽きないようにすることが大事なんだろうなと

いうことだ。社員でも同様に大切なことであるとは思うが、社員の場合、燃え尽きると

別の会社に行くという選択肢もある。

創業経営者にはそんなに簡単にとれる選択肢ではない。

どこかのブログに書いてあったが、燃え尽きてしまったら、事業はたたむか、別の人に社長になってもらうしかない。

それでも、創業経営者というのは、基本的に負けず嫌いが多いので、それはそれで負けを認めたことになり、

さらに精神的に打撃をこうむり、次の事業にすら意欲を燃やせなくなる。

じゃあ、燃え尽きないようにするには、どうしたらよいか。

自分をわくわくさせる新しいことにチャレンジすることだと思う。

これまでなかった環境に身をおいたり、これまであったことのない人にあったり、これまでやったことのない仕事に手を染めてみたり。

新しいチャレンジは、心のリセットに役立つ。これからも敢えて新しいことにチャレンジしていこうと思う。

日本の学校でもリーダーシップをもっと教えたほうがいい

今息子のいっているアメリカのハイスクールでは、定期的にリーダーシップについてのセミナーやシンポジウムが開かれているようです。

今回は、コミュニティにおいて結果を出せるリーダーシップを発揮できるようになるために必要なスキルや考え方を学ぶというのが目的で、とくにソーシャル・アントレプレナーシップをテーマに討議するようです。

そういえば、息子のいっていた日本のインターでも、小学校時代からリーダーシップについてはそれが何を意味するかということを説明したり、実際に子供達がいろいろな形でリーダーシップをとるチャンスが与えられたりしていました。

最近の日本の学校の様子はわからないのですが、私の見聞きしている限りでは、リーダーシップについて定期的に学校側が情報提供したことはなかったように思います。

トップになることと、リーダーシップを見せることは、実は同一のことではない。レストランのアルバイトでもリーダーシップを見せることはできるし、一人のエンジニアがリーダーシップを発揮することもできるのです。

現在の日本をみると、もっと住みやすい国にするために国民一人一人がリーダーシップを発揮する活力が必要だと思います。そのためには、リーダーシッ プを発揮したいとか、リーダーになって社会を変えようという意気込みをもつ人が一人でも多く輩出されないとだめです。私は、日本の学校でもっとリーダー シップについて教えるべきだと思います。やはり子供達には、良いモデルが必要ですし、目指せる先を見せることが大切です。そんな人たちがもっと多くでてく れば、「1億総活躍」の担当相なんていうのなんか、ほんといりませんよ。

女性よ、大志を抱け

先日、5つのネットショップを運営する会社を経営する女性の方とランチしました。

彼女もご自分の成功談をあちこちで話す機会があるそうですが、

事業家になりたいや企業に入って上を目指したいというよりは

自宅で稼げるネットショップなどで月に少しでもプラスの収入を

作りたいという女性が多く来られると聞いて、

働くことに対する女性の考え方も変わったんだなと思いました。

 

私が20代の頃は大手企業による女性の総合職採用がスタートした時期で

それまでお茶くみやアシスタント業務だけしかさせてもらえなかった女性たちにとっては

本当にチャンス到来!って感じでした。上昇志向の強い若い女性は、男性を肩を並べて

男性と”同じ”ように企業戦士として必死で働いた時代でした。

もちろん、仕事は結婚までの腰掛けよという女性も多くいましたが、

時代は働く女性を後押しする風潮でした。高キャリアを持つ女性はかっこいいと思われた時代でした。

 

女性でも仕事をするのは当たり前な時代になりました。

あの時代よりも多くの女性が働いていますし、女性の働き方の可能性も広がりました。

しかし社会は全ての女性に大して優しくなっているとはいえない。

多くの女性にとって、結婚して子供を産んで仕事に復帰したくとも、保育園は足りてない。

時短で働く女性(つまり、男性と同じ働き方ができない女性)にはキャリアアップが望めない、

だから家でできる仕事が望ましいけど、選択肢は狭い、

このような状態がまだまだあります。

 

このままの状態でよいはずはないのです。

日本における女性の地位は過去30年間の間に向上してきていますが、

それでもまだ男女が社会において対等であり平等である社会には程遠い。

これまで社会の中で相対的に社会弱者であることを経験してきた女性こそが、

性別のみならず、国籍を含めた差別や区別の壁を取り払うけん引力になれるのではないかと

思っています。

一人ひとりの女性がそのような力になれば、社会は絶対に変わります。 

女性よ、大志を抱きましょう。

英語は耳から覚えよう

会社の人とお昼食べてたところ、こんな話が--

小学5年生の息子を英語の塾に行かせているのだが、

曜日の書き取りテストで2つしか正解しなかった、

正解したのは月曜日と日曜日でMonday、Sundayと短いスペルのものwobbly

長いスペルの曜日はどうも覚えらず苦労しているようで、

これから月の名前とか入ってきたら(”長いんで”)どうするんだろと心配してる--

で、申し上げたのは、「それは教え方が悪いangry

まだそんなやり方で子供に英語教えているんだとしたらちょっとびっくりです。

おそらく、曜日や月の名前など、基本単語をまずは覚えましょうということだと思うのですが、

目から覚えさせてると思います。

漢字を覚える要領で、月曜日はMondayと書き、火曜日はTuesdayと書き、と並べていって、

はい、このスペルを暗記してくださいっていう方法だと思います。

これじゃあすべて暗記なので、とっても覚えるのに時間かかります。

じゃあ、どうやって覚えるか。

耳から覚えることです。

英語の音とスペルにある程度の法則があるので、それを覚えると覚えやすくなります。

例えば、

hot (暑い)hat(帽子) hut(小屋)

日本語では全部ホット(アメリカ英語)、ホット、ホットですが、sweat01

英語では母音は全部違う音になるので、子音の間にはさまれた"o"はこの音で、

"a"はこの音ね、という具合で覚えていくと、次にその音を聞いたときに

だいたい推しはかって書けるようになるのです。

(この方法をphonetic spellingといって、低学年のうちはこれで許している学校もあります)

まさに、英語の書き取りは上達、またヒアリングと発音も上達、いうことなしです!

ぜひ、英語は目からでなく耳から覚えましょう!

注意:ただし、これは基礎編。英語は例外が多いので、基本の音とスペルの関係を覚え たら、次は例外について覚える必要はあります。これは残念ながらひたすら覚えるしかない。。それでもベースの理解があるのとないのではまったく違います。 中級、上級になると、語源や接頭辞など、また別のコツがあります!